東京地方裁判所 昭和27年(ワ)6150号 判決
原告 株式会社プレイガイド
被告 株式会社赤木屋プレイガイド
一、主 文
原告の請求を棄却する。
訴訟費用は原告の負担とする。
二、事 実
原告訴訟代理人は、「被告は切符の取扱い又は旅行の案内若しくは斡旋の営業のために、東京都の区制施行地域内において、商号その他営業の表示として『赤木屋プレイガイド』を使用してはならない。被告はその商号『株式会社赤木屋プレイガイド』の抹消登記手続をせよ。訴訟費用は被告の負担とする」との判決を求めその請求の原因として、
「原告は昭和七年十二月二十五日に原告肩書地に本店を置き、『株式会社プレイガイド』をその商号として設立された株式会社であつて、従前、訴外江川金平、前川孫三郎及び道源宗一において大正十二年七月よりその考案にかかる和製の英語『プレイガイド』を商号として営んでいた演劇、映画、相撲等の切符取扱営業の譲渡を受け、その営業一切を承継し、前記商号『株式会社プレイガイド』を引続き使用して今日に至つている。この間、原告の切符取扱いは前記のほか各種観覧場、交通機関等の切符にも及び、また、旅行の案内、斡旋等をも営むようになつた。このように、原告の営業が広く世人に利用されるに伴い、観客の便を図つて都内各所に多数の営業所を設けたが現在においても丸の内丸ビル内、新宿伊勢丹内、神田三省堂内及び日比谷日活国際会館内に存在し、これらの営業所はその所在に因んで『丸ビルプレイガイド』、『伊勢丹プレイガイド』、『三省堂プレイガイド』等と呼んで区別され、これに対して本店は『銀座プレイガイド』と称されている。
被告は昭和二十二年九月二日にその商号を『株式会社赤木屋』とし、プレイガイドをその営業目的の一つとして設立された株式会社であるが、同二十四年七月五日にその商号を『株式会社プレ赤木屋』と改め、さらに同二十五年十二月十八日にその商号を『株式会社赤木屋プレイガイド』と変更したものであつて、原告は同二十六年七、八月ごろ被告がその切符の取扱いならびに旅行の案内及び斡旋の営業のために『赤木屋プレイガイド』の看板をかゝげ、且つ取扱いにかゝる切符の裏面に『赤木屋プレイガイド』のゴム印を押しているのを発見し、また、被告の営業をもつて原告の一営業所の営業であると誤解した顧客の照会、苦情等にも接したので、そのころ被告に対し『プレイガイド』の使用を停止するよう申し入れたところ、被告はこれを了承して一旦その看板を撤去したのに、同年暮より再び『赤木屋プレイガイド』の文字を二段に左横書きした看板をあげ、切符の裏面に『赤木屋プレイガイド』のゴム印を押す等の行為をしている。
被告の使用する商号『株式会社赤木屋プレイガイド』は、それ自体として、原告の商号『株式会社プレイガイド』と類似するばかりでなく、多数の新聞、ポスター等に原告を表示する特定名称として『プレイガイド』の略称が用いられ、現実に被告の営業と混同を生じている取引の実情からいつても類似の商号といわなければならない。
原告の登記を受けた本店は被告の本店及び店舗とともに東京都中央区にあるにかゝわらず、被告は前記のように原告と同一の営業のために原告の商号『株式会社プレイガイド』と類似の商号『株式会社赤木屋プレイガイド』を原告の登記後に登記し使用しているものであつて、被告が不正競争の目的をもつて原告の商号と類似の商号を使用していることは明らかである。
従つて、被告は原告に対し商法第二十条の規定に基き、切符の取扱い又は旅行の案内若しくは斡旋の営業のためにするその商号として『赤木屋プレイガイド』の使用を停止し、右商号『株式会社赤木屋プレイガイド』の抹消登記手続をすべき義務がある。
仮に、そうでないとしても、原告の前記商号中の『プレイガイド』という名称が原告の営業を表示し、前記のようにこれにその所在場所の表示を冠したものが各営業所を表示することは、少くとも東京都の区制施行地域内において広く認識されているのに、被告は原告の右営業表示と類似する『赤木屋プレイガイド』をその営業表示として使用し、原告の営業上の施設及び活動と混同を生ぜしめており、原告は前記のように被告の右行為によつてその営業上の利益を害せられる虞れがある。
従つて、被告は原告に対し不正競争防止法第一条第二号の規定に基き、東京都の区制施行地域内において切符の取扱い又は旅行の案内若しくは斡旋の営業のためにするその営業の表示として『赤木屋プレイガイド』の使用を停止すべき義務がある。
そこで、原告は被告に対し、切符の取扱い又は旅行の案内若しくは旋斡の営業のために、東京都の区制施行地域内において、商号その他営業の表示として『赤木屋プレイガイド』を使用することの停止とその商号『株式会社赤木屋プレイガイド』の抹消登記手続を求めるため本訴請求に及んだ」と述べ、被告の主張に対し、「被告主張の事実中、原告が昭和十八年八月三十一日にその商号を『株式会社芸能商社』と改めたことは認めるが、この商号変更は当時太平洋戦争中の軍部の圧迫のもとに原告の意に反して行われたもので、昭和二十一年十月十五日にその商号ともとの『株式会社プレイガイド』に復しており、しかもこの間『芸能商社』とともに『旧称プレイガイド』をも併記使用していたのであつて、『プレイガイド』という名称は引続き原告の営業表示としての役目をしてきた。また、被告主張の辞典類中、国民百科辞典及び広辞林の記載はいずれも誤りであり、その他の辞典類の記載及び被告主張の東京都以外の各地における『プレイガイド』使用状況は知らないし、特許庁においても被告主張のような取扱いの非を覚り『プレイガイド』の文字をそのまゝ商標として登録するに至つている。さらに、『プレイガイド』という名称が被告主張のような普通名称であるとしても、被告は前記のような経過のもとに右『プレイガイド』に類似する『赤木屋プレイガイド』をも営業の表示として使用するものであつて、不正競争防止法が混同防止を目的とする建前からいつて、右使用が同法第二条第一項第二号にいう普通に使用される方法で使用するものとは到底いゝ難い」と述べた。
被告訴訟代理人は、主文第一項と同旨の判決を求め、答弁として、
「原告主張の事実中、原告が昭和七年十二月二十五日に設立され『株式会社プレイガイド』を商号とする株式会社であつて、東京都丸の内丸ビル内、新宿伊勢丹内、神田三省堂内、日比谷日活国際会館内及び中央区銀座二丁目に原告の営業所が存在すること、被告が『株式会社赤木屋プレイガイド』をその商号とし、右商号の略記の表示として『赤木屋プレイガイド』の看板をかゝげ、且つ取扱いにかゝる切符の裏面に『赤木屋プレイガイド』のゴム印を押していること、原告の本店が被告の本店とともに中央区にあつて、被告が原告の右商号の登記後にその商号を登記して使用していることはいずれも認めるけれども、『プレイガイド』という言葉が和製の英語であつて、原告主張の三名がこれを考案し、商号として使用していたこと、原告がその主張のような営業の譲渡を受けたこと、原告が『株式会社プレイガイド』という商号を設立以来引続き使用していること、原告主張の『丸ビルプレイガイド』、『伊勢丹プレイガイド』、『銀座プレイガイド』が原告の営業表示として実在すること、被告が原告主張のような『プレイガイド』使用停止の申入れを了承して一旦その看板を撤去したこと、被告がその商号又は営業の表示として原告のそれと類似のものを使用し、原告の営業上の施設及び活動と混同を生じめていることはいずれも否認する。原告は昭和十八年八月にその商号を『株式会社芸能商社』と改め、当時専らこれを使用し、その後同二十一年十月十五日に至り現在の前記商号に変更したものであり、また、原告の前記各営業所は一つとして原告の右商号を掲げていず、単にその場所が『プレイガイド』であることを示すのみである。原告主張のその余の事実はすべて知らない。
わが国現在の用語として、『プレイガイド』とは演劇、映画、音楽会、スポーツ等の興行物の入場券を取次ぎ販売し、又はこれらに案内、斡旋する業務を意味する言葉であつて、観劇案内所、切符取次所等のサービス業の一種として、米国におけるプレイガイド制度に従い大正十年松竹合名会社の一営業部門として『松竹プレイガイド』が東京銀座に開設されて以来使用されて来たもので、京都市には訴外西村節経営の京都プレイガイドがあつたし、現に東京都内においても『高島屋プレイガイド』、『亀戸プレイガイド』が存在するほか、大阪市大丸においてその一階にプレイガイドを設けており、大阪駅構内にも日本交通公社の一施設として『プレイガイド』があり、京都市大丸に『店内案内プレイガイド』、横浜市に横浜観光協会経営の『横浜観光協会プレイガイド』と『ヨコハマプレイガイド』、名古屋市に松坂屋プレイガイド、神戸市に神戸松竹プレイガイドがそれぞれ存在する。従つて、今日においては『プレイガイド』は人口に慣熟した日本語となつているのであつて、昭和十一年発行の国民百科大辞典(富山房発行)には、プレイガイドをもつて演劇、映画等の入場券を取次ぎ販売し又は案内する所と定義するほか、机上便覧(昭和二年中和書院発行)、社会語辞典(昭和七年改造社発行)、モダン流行語辞典(昭和八年喜多早大教授編)、新語新智識(昭和九年講談社発行)、広辞林(昭和九年金沢庄三郎編)、大辞典(昭和十一年平凡社発行)、言苑(昭和十三年新村博士著)、外来語辞典(昭和十六年富山房発行)、言林(昭和二十四年全国書房発行)、辞海(昭和二十七年三省堂発行)、世界新語辞典(昭和二十七年東京大学新聞研究所編)の各辞書にもプレイガイドをもつて普通名詞とし、右国民百科大辞典と同様の定義を加えており、また、日日発行される全国数百種の新聞記事に用いられているプレイガイドは皆この現代日本普通名詞として用いられ、各種の演劇その他の観覧興行物のために使用されるポスター、引札にも一般切符販売業者を指してプレイガイドという言葉が用いられている。その他、特許局においては原告出願のプレイガイドの文字を含む商標に関し、一つの業務を意味するとの理由で右文字につき権利不要求の申述をさせており、内閣統計委員会においてもプレイガイドをもつて演劇及び興行の附属事業であると決定しており、商業登記の取扱いにおいても法人の営業目的としてプレイガイドを一つの営業であると認めてその登記をした例がある。
このように『プレイガイド』は現今においては各種切符斡旋の業務を指称する普通名称であるから、たとえ、原告が商法第十七条の規定によりこれに『株主会社』の文字を結合したうえ、商号としてこれを登記したとしても、原告に『プレイガイド』の専用権が生ずる訳がなく、プレイガイドを業とする被告がこれにその特定名称である『赤木屋』を結合し、商法第十七条の規定に則り『株式会社赤木屋プレイガイド』としてこれを登記し、使用することができるのは当然であり、また、『プレイガイド』の語が広く使用されていても、このことは原告の商号が国内に広く認識されているということにはならないから、いずれにしても原告の本訴請求は失当である」と述べた。
<立証省略>
三、理 由
原告が昭和七年十二月二十五日に設立された株式会社であつて、現に『株式会社プレイガイド』をその商号として登記し使用していること、原告及び被告の各本店がいずれも東京都中央区内にあつて、被告が原告の右商号登記の日の後に『株式会社赤木屋プレイガイド』の商号を登記し、現にこれを使用しているとは当事者間に争いがなく、被告が演劇、映画等の興行物の入場券の販売又はこれら興行の案内、旋斡を業とするものであることは被告の認めるところである。また、成立に争いのない甲第七号証、同第十一号証の十七、同第十五、第十六号証によれば、原告が現に演劇、映画等の切符取扱い及び旅行の案内、斡旋を業としていることが認められる。
原告はその商号『株式会社プレイガイド』をその設立以来引続さ使用していると主張するけれども、元来、商号専用権は商号を登記することによつて発生するものであり、原告が昭和十八年八月にその商号を『株式会社芸能商社』と改め、同二十一年十月十五日に至つて『株式会社プレイガイド』の商号に復したことは当事者間に争いがないから原告の右主張は採用し難い。
そこで、被告の使用する商号『株式会社赤木屋プレイガイド』が原告の登記した商号『株式会社プレイガイド』と類似しているかどうかについて検討しよう。
先ず、原告の商号『株式会社プレイガイド』と被告の商号『株式会社赤木屋プレイガイド』とをその全体について観察すると、その商号中『株式会社』の文字がいずれもその会社の種類を表示する文字であることは明らかであるから、右二商号の類似するかどうかは『株式会社』の文字を除外した部分がそれぞれ原告及び被告の特定名称であるといえるかどうかに重点を置いて判断するのが相当である。
成立に争いのない乙第一号証、同第二十二ないし第二十八号証同第二十九号証の一、二、同第三十八、第四十六、第五十二及び第五十三号証、同第七十二号証の一ないし四、同第七十五号証、同第九十五号証の一ないし三、同第百五、第百六号証、同第百七ないし第百十三号証の各一ないし三、同第百十四号証の一ないし四、同第百十六号証の一ないし三、同第百十七、第百十八号証、同第百十九号証の一、同号証の二の一、二及び同号証の三ないし五、同第百二十号証の一ないし四、証人野田勝也の証言に徴し真正に成立したものと認められる乙第三号証の一ないし四、同第七号証の二、同第九十六ないし第百四号証に、証人金田一京助、同溝江八男太、同富谷五鉄、同野田勝也の各証言を考え合わせると、東京都内においても原告主張の各営業所以外にも『高島屋プレイガイド』、『松坂屋プレイガイド』、『亀戸プレイガイド』と表示して演劇等の興行物の入場券の販売を取り扱うものが以前あつたり現にあるほか、大阪市大丸百貨店において店内にプレイガイドを設けており、大阪駅構内にも日本交通公社の一施設として『プレイガイド』があり、京都市大丸百貨店に『店内御案内所プレイガイド』、横浜市に『横浜観光協会プレイガイド』、『ヨコハマプレイガイド』がそれぞれ現存すること、昭和十一年富山房発行の国民百科大辞典にはプレイガイドをもつて演劇、映画等諸興行物の入場券を取次ぎ販売し又は案内、斡旋する所と定義するほか机上便覧中の現代語辞典(昭和二年中和書院発行)、最近百科社会語辞典(昭和七年改造社発行)、新語新知識(昭和九年大日本雄弁会講談社発行)、大辞典(昭和十一年平凡社発行)、外米語辞典(昭和十六年富山房発行)、言林(昭和二十四年全国書房発行)、辞海(昭和二十七年三省堂出版株式会社発行)及び世界新語辞典(同年株式会社東京堂発行)にも、プレイガイドをもつていずれも普通名詞とし、右国民百科大辞典とほゞ同趣旨の定義を加えていること、日常発行される新聞紙上には演劇等の興行物の案内という意味で『プレイガイド』という文字を用いた記事があること、内閣統計委員会においても産業分類に当りプレイガイドを劇場興行の附随事業として取り扱つており、商業登記の取扱いにおいても法人の営業目的としてプレイガイドを認めた例があること及び東京都と名古屋市の各職業別電話番号簿にはプレイガイドが案内業ないし案内観光業の一営業種目として取り扱われていることがそれぞれ認められ、他にこれらの認定を覆すに足りる証拠はない。そうして、これらの事実に徴するときは、わが国現今の用語として『プレイガイド』は演劇、映画等の興行物の入場券を取次ぎ販売し又は案内斡旋する業務を意味する普通名詞であると解するのが相当である。
従つて、原告がこの『プレイガイド』の文字に会社の種類を表示する『株式会社』の文字を結合してその商号とし、これを登記して使用していても、もともと、商号は商人がその営業上自己を表彰するために用いる名称であつて、これにより自他を明確に区別させることを目的とするものであるところ、少くとも現在『プレイガイド』の文字が前記認定のような業務を意味する普通名詞である以上、原告が自己を表彰するため特にその商号の主要部分としてこれを使用し、世人もまた原告を表彰する略称又は通称として取引上呼称しているものとはいゝ難いから、原告の登記した商号『株式会社プレイガイド』の専用権はその『プレイガイド』の部分については及ばないものといわなければならない。
もつとも、成立に争いのない甲第十一号証の二ないし四、同号証の九ないし十二、同号証の十四及び十七、同第十三号証の二、五及び六、同第十六号証、乙第四十六号証によれば、日常発行される新聞紙に掲載の広告記事や各種興行物の引札等に『プレイガイド』又は『各プレイガイド』ないし『プレイガイド各店』として原告を指称する表示が用いられていることを窺えないではないが、この事実からして世人が右表示をもつて原告を表彰する略称又は通称として取引上呼称しているものとはにわかに断じ難いばかりでなく、右各証拠(たゞし甲第十一号証の十七を除く)によれば、右表示は被告を指称するものと思われる『赤木屋』ないし『日本橋赤木屋』という表示と併記して用いられていることが認められるから、これをもつて世人をして商号の混同誤認を生ぜしめる虞れがあるともいゝ難い。証人山田璋、同佐藤徳三郎、同柴田三之助、同前川万次郎の各証言及び弁論の全趣旨により真正に成立したものと認められる甲第十三号証の一ないし三、同号証の五及び六中、『プレイガイド』が現今において原告を表彰する特定名称であるとする原告の主張に符合する部分は、『プレイガイド』を普通名詞であると判断する前提として前記事実を認定する資料とした各証拠及び証人野田勝也の証言により真正に成立したものと認められる乙第五、第六号証の各二、同三十号証の二と対照して直ちに措信し難く、他に原告の右主張を肯認するに足りる証拠はない。
従つて、被告に対し商法第二十条の規定に基きその商号として『赤木屋プレイガイド』の使用の停止及びその商号『株式会社赤木屋プレイガイド』の抹消登記手続を求める原告の本訴請求はその他の争点について判断するまでもなく失当である。
次に、原告の不正競争防止法第一条第二号の規定に基く請求について考えると、わが国現今の用語として、『プレイガイド』が演劇、映画等の興行物の入場券を取次ぎ販売し又は案内、斡旋する業務を意味する普通名詞であると解すべきことは前示のとおりであり、従つて、右『プレイガイド』は不正競争防止法第二条第一項第二号にいう取引上普通に同種の営業に慣用される名称であるといわなければならない。
ところで、被告が『赤木屋プレイガイド』の看板をかゝげ且つその取扱いにかゝる切符の裏面に『赤木屋プレイガイド』のゴム印を押していることは当事者間の争いがなく、右表示が被告の前記商号の略記の表示であつて、被告が冒頭掲記のようなプレイガイド業を営んでいることは被告の認めるところであるから、被告は右表示をその営業表示として使用するものといわなければならないけれども、同法第二条第一項第二号にいわゆる普通に使用される方法とは、当該営業表示の態様が一般取引上普通に行われる程度のものであることをいうと解するのを相当とし、被告の右営業の表示の態様はなお、プレイガイド営業の表示として一般取引上普通に行われる程度に止まるものというべきであるから、被告に対し不正競争防止法第一条第二号の規定に基きその営業表示として『赤木屋プレイガイド』の使用の停止を求める原告の本訴請求もまた、他の争点について判断するまでもなく失当である。
結局、いずれの点からしても、被告に対しその商号その他営業の表示として『赤木屋プレイガイド』の使用の停止及びその商号『株式会社赤木屋プレイガイド』の抹消登記手続を求める原告の本訴請求は失当であるからこれを棄却し、訴訟費用について民事訴訟法第八十九条を適用して主文のとおり判決する。
(裁判官 加藤令造 石橋三二 西村法)